点滴屋根も穿つ?

vol.2135

工場で良く見かける夏の暑さ対策

 

屋根へ散水設備

 

地下水を汲み上げ

スプリンクラーで屋根に水を掛けている

アレね。

 

物理的に理にはかなっており

そもそも水温は高くても20℃くらいですから

水自体が屋根の温度を下げますし

加えて気化熱でも温度を下げられます。

 

でも実際にはそんなに効果はないそうです。

(工場の方:談)

 

一般的に工場って鉄骨造でして

屋根材は金属製の折板か波形スレート

 

ですので大なり小なりの「波形形状」です。

 

よって水が流れるのはその

「谷部分」だけです。

 

それって屋根表面積の1/3以下でしょう。

 

しかも屋根全体に

満遍なく均等に散水できていればの事。

 

実際には設備の性能で

部分的にしか散水でていなかったり

はたまた大半が風で流されてたり。。。

 

だったらまだいいのですが、、、

 

屋根に水を流すシステムって

非常に重大な

屋根の品質劣化に直結!かもです。

 

水道水の場合はまだましなんですが

地下水の場合、ミネラル分が豊富なので

鉄分やカルシウムが

屋根材をサビ等で劣化させるケースが

非常に多いんですね。

 

また「点滴石を穿つ(てんてきいしをうがつ)」って言葉があるように

水圧とその成分が

金属屋根の塗膜&メッキは削り剥がしたり、

スレート屋根でもその基材やパッキンへ

悪影響を与えている場合が非常に多いんですよ。

 

これが雨漏りの原因って工場も

高知では比較的多いんです。

(地下水に恵まれていますので)

 

スプリンクラーをはじめとする

「屋根への散水」は

散水状態と屋根の劣化を

定期的に点検を行いましょう。

 

それではまた。

 

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高知の【株式会社オガサ製工】
小笠原孝彦(おがさわらたかひこ)でした。

投稿者:

小笠原孝彦

株式会社オガサ製工 代表取締役 1970年高知県高知市朝倉生まれ ガルバリウム鋼板屋根の製作施工と遮熱技術で、工場や倉庫の暑さ対策を行っています。 そして南海地震対策のひとつなる住宅屋根の軽量化をガルバリウム鋼板で推進し、あわせて雨漏り修理も専門分野です。 一般社団法人 地震倒壊死から命をまもる建築専門家協会(地命協)代表理事 近年必ず起こる「南海トラフ地震」発生時に、建物倒壊による悲惨な圧死・窒息死を少しでも減らし、また速やかに避難することで、津波や火災から命を守る情報を建築専門家が発信しています。